2. 名詞


2-1. 語幹

語幹は属性を示す。一つの属性は子音と母音が交互に配置された形で文字化され,必ず子音で始まり子音で終わる。

2-2. 一般名詞

一般名詞は「語幹」と「種母」から造られる。種母の意味は以下の通り:

a : 属性,概念
e : 行動,コト
i : 物質,モノ
ø : 生命体,生物

一般名詞の語義は冠詞,語幹,種母で決まる。

数によって語形は変化せず,複数を強調したいときのみ名詞にgを接尾し,さらに種母を重ねて接尾する。

2-2-1. コト名詞について

コト名詞の表す「コト」には,「〜に」「〜を」などにあたる二つの対象を伴う場合が多い。そのため,コト名詞では名詞の直後に続けてA格,O格の名詞節(冠詞+名詞,または適切な格変化をした代名詞)を置くことができる。具体的には,後述する複合動詞のA格,O格の意味に従う。

例:le göme þi hapisi lo þanmálø cáti 「その女性がリンゴの実を食べるコト」

2-3. 代名詞

ある存在を示し,名詞や名詞句の代わりとなる。人称代名詞,指示代名詞,疑問代名詞がある。疑問代名詞は10章で説明する。

2-3-1. 人称代名詞,所有限定詞

人称代名詞として,次のようなものがある。左側を主に用い(単複同形),右側は複数を強調したいときに使う。格も同時に表示するため,冠詞は不要である。なお,一人称S格代名詞については常に省略できる:

S格 A格 O格 P格 V格 原型
一人称 (ma) (maga) mi migi mo mogo mud mugud me mege imi imigi
二人称 sa saga si sigi so sogo sud sugud se sege isi isigi
三人称 ha haga hi higi ho hogo hud hugud he hege ihi ihigi
四人称 pa paga pi pigi po pogo pud pugud pe pege ipi ipigi

四人称とは「何か」を指定し,基本的には話者や聞き手が知らない対象(例として,自然現象を引き起こす神的存在など)を指す。

2-3-2. 指示代名詞

現実において,話者が指定しているあるものを代わりに示す。あるものが位置している場所によって3段階に分類される。人称代名詞同様,冠詞は不要であるが,P格以外は指す対象がどのようなものかを表すための種母を接尾する必要がある。

S格 A格 O格 P格 V格 原型
近称 þaþ þiþ þoþ þud þeþ
中称 þal þil þol lud þel al
遠称 það þið þoð ðud þeð

例) é li þanmálø cáti þoþi: 「これはリンゴの実だ。」

2-4. 連名詞

名詞を連続させることで,名詞を修飾することができる。同じ冠詞の名詞節の内部で名詞が連続する場合,前の名詞が後の名詞に関聯したものであることを表す。形容詞や複合語がある場合はそれの使用を推奨する。

例) lo tohtika coleni 6日間で買ったモノ

2-5. 固有名詞

固有名詞は,それが何かを表す名詞(省略可)の後に,それを表す文字列を囲い文字にして接尾する。ローマ字表記する場合は,囲い文字の部分は大文字にして表現する。

例) þe gömiSPAGETTI: 「スパゲッティ(という食べ物)」
  (þe SPAGETTI: でもよい)

2-6. ゼロ語幹名詞

語幹のない特殊な名詞がある。それらは種母の意味のみを持ち,具体的な対象を示さない。前述するものを指すときや,言葉を濁すときに使われる。




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