0. 前提知識


ここでは,言語を説明するにあたりさらに説明が必要となるような語や概念の定義,あるいは自分なりの考えをまとめる。

0-1. pidelaあるいは場

"pidela"という概念について。例えば,誰かと会話している時に「その人」と言った時,確かに会話をしている当事者間では「その人」が何を指しているのかが理解されているため特に問題とはならない。しかし,会話をする人が日本人で,言語も日本語を互いに使って話したとしても,日本人の社会全体が「その人」を同じ対象として理解していない場合が多い。あるいは会話の初っ端でいきなり「その人」と言われると,文脈から乖離されているために聞き手でさえも理解できないこともある。

ここで,pidelaという概念を使ってこうした現象を説明してみよう。後の「間」と対比して「場」という言い方をすることもできるが,ここでは一般的な概念としての用語はpidelaで統一することにする。

0-1-1. 定義

pidelaとは,「精神,すなわち感覚,記憶,思考,意志のうち少なくとも1つ以上の能力をもつ非存在」と定義される。非存在については後述し,ここでは議論を省くこととする。

感覚(píka)とは,「間」から状況を受け取る能力である。状況は記憶に一時的に溜め込まれる。思考(pöta)は,記憶にある何かを入力としてそれを加工・変形し,情報を再び記憶に返す能力。記憶(púþa)はあらゆるものを留めようとする能力(要再考)。そして意志(pása)はコトを発生させようとする能力である。

またpidelaは固有の身体をもつ。身体は存在であるため,これを基準として「間」とのやりとりがなされる。

0-1-2. pidelaの分類

pidelaは,そのもつ能力によって4つに細分化される。その能力からpíkpidela, púþpidela, pötpidela, páspidelaと,あるいはそのpidelaの身体とする対象から「Personal場」「Communicative場」「Social場」「General場」と呼ばれる。それぞれのpidelaがもつ能力を表にすると以下のようになる。

pidela 感覚 記憶 思考 意志
Personal場
Communicative場 -
Social場 - -
General場 - - -

例を挙げると,「私」や「あなた」や「酸素分子」はPersonal場であり,「会話する私とあなた」は(ひとつの)Communicative場であり,「クラスメイト」や「日本人」や「人間」はSocial場であり,「現実世界」や「可能世界」はGeneral場である。

先程の「その人」の例について,指している対象は単一のpidela内でのみ理解されるとすると説明できるだろう。会話する者で構成されたCommunicative場における対象は,同じ語を用いてSocial場や他のCommunicative場に持ち込むことはできないのである。

なお一般に,高位のpidela(より多くの能力をもつpidela)は,ある低位のpidela(より少ない能力をもつpidela)の部分となっている。そのため低位のpidelaからその部分であるような高位のpidelaに語の対象を持ち込むことはできる。



0-2. 間(かん)

「間」は,一般化された時空間と解釈するのが早い。

0-2-1. 定義

「間」は何らかの座標系に置き換えて考えてよい。「間」を定義し説明するのは非常に難しく,性質を例示して「こういうものだ」と提示した方が理解しやすい。

「間」は位置をもち,ある2つの位置についてそれらを結ぶ最短経路が一意に定まる。空間(pita)や時間(pesa)は「間」の具体例である。

0-2-2. 存在と時間

何らかが「間」に「拡がり」をもつとき,それは「存在している」。存在している何かを「存在」とよび,そうでないもの,つまり「間」に拡がりをもたないものを「非存在」という(前述のpidelaは,この非存在である)。同一の「間」にある「拡がり」は重なり合うことはない。空間の存在を「モノ」(piti),時間の存在を「コト」(pese)という。時間については想像がしにくいが,例えばあなたがその身体を道具なしで浮遊させ続けるコトができないのは,他のコト(物理法則など)が既にその拡がりによって「浮遊し続けるコトが存在できるような時間」を占有してしまっているからと考える。



0-3. 意志と意志自由論

(現在文章作成中……)




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